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No.32 インターネットなどのTCP/IPネットワークで標準的に用いられる、電子メール(eメール)を受信するための通信規約(プロトコル)の一つ。
利用者が自分宛ての電子メールを保管しているメールサーバにアクセスし、新しいメールが届いているか調べたり、手元のメールソフトなどにメールを受け取るための通信方法を定めている。
(***)では原則として、届いたメールをメールサーバ上にメールアドレス(アカウント)ごとに設けられた専用の保存領域(メールボックス)で管理する。
利用者はサーバからメールの一覧を取得して必要な物を選択し、手元のコンピュータにダウンロードして閲覧する。
サーバ上で各メールの既読状態の管理、フォルダを用いた分類などを行なうこともでき、添付ファイルなどで容量が大きい場合などにメールの一部だけ(ヘッダ部分だけ、本文だけなど)受信する機能もある。
メールをサーバ側で管理するため、一つのアドレスを複数のコンピュータから利用することも容易である。
メール受信プロトコルとしてよく用いられるものにはPOP(POP3)もあるが、POPではサーバにアクセスする度に届いているメールをすべて手元にダウンロードし、メールソフト側でメールの保管や分類などの管理を行う。
(***)はPOPに比較して複数台での利用などに適しているが、サーバ側でメールの保管領域が大量に必要なため、大規模なシステムでは一人あたりの容量が厳しく制限される場合もあり、利用者にとってはすぐに上限容量に達して受信できなくなってしまうこともある。
(***)自体にはデータの暗号化やパスワードの秘匿といったセキュリティ保護機能がないため、暗号化プロトコルのSSL/TLSと併用して(***)による通信全体を暗号化する(***)S((***) over SSL/TLS、(***)4Sとも)と呼ばれる通信方式が用いられることがある。
通常の(***)はTCPの143番ポートを利用するが、(***)Sは993番を利用することが多い。
最も初期のバージョンはIETFが1988年にRFC 1064として策定した(***)2だが、正式名称は現在と異なり“Interactive Mail Access Protocol”だった。
1994年に(***)4がRFC 1730として策定され、このとき現在の名称に改められた。
(***)4は最も普及したバージョンであり、単に(***)といった場合は(***)4を指すことが多い。
(***)4には様々な拡張仕様が追加され、2003年にはRFC 3501として改訂されている。
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