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No.32 キャッシュの書込み方式には,ライトスルー方式とライトバック方式がある。
ライトバック方式を使用する目的として,適切なものはどれか。
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ライトスルー方式とライトバック方式には、次のような違いがあります。
ライトスルー方式(write through)
CPUから書き込む命令が出たときにキャッシュメモリと同時に主記憶にも書き込む方式。データの整合性は得られるが処理速度は低下する。
常に主記憶とキャッシュの内容が一致するため一貫性の確保は容易だが、主記憶への書き込みが頻繁に行われるので遅い
ライトバック方式(write back)
CPUから書き込む命令が出たときにキャッシュメモリだけに書き込む方式。主記憶への書き込みはキャッシュメモリからデータが追い出されるときに行われる。
主記憶とキャッシュの内容が一致しないため一貫性を保つための制御が複雑になるが、主記憶への書き込み回数が少ないため速い
  • キャッシュと主記憶の一貫性(コヒーレンシ)を保ちながら,書込みを行う。
    ライトスルー方式を使用する目的です。ライトバック方式では、キャッシュと主記憶の内容が常に一致しているわけではありません。
  • キャッシュミスが発生したときに,キャッシュの内容の主記憶への書き戻しを不要にする。
    ライトスルー方式を使用する目的です。キャッシュミスが発生すると、キャッシュ内の必要のないデータを主記憶に移動し、要求されたデータを主記憶からキャッシュにコピーします。ライトバック方式では該当データがキャッシュから追い出されたタイミングで主記憶に書き出すので、一貫性を保つために書き戻し処理が必要となります。
  • 個々のプロセッサがそれぞれのキャッシュをもつマルチプロセッサシステムにおいて,キャッシュ管理をライトスルー方式よりも簡単な回路構成で実現する。
    ライトスルー方式を使用する目的です。ライトスルー方式と比較した場合、ライトバック方式の同期制御は複雑になります。
  • プロセッサから主記憶への書込み頻度を減らす。
    正しい。ライトバック方式を使用する目的です。
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